IGS NEWS 抄訳
VOL.16, NO.1, MAR.2000

(東洋大学工学部/赤木俊充)

IGS理事選挙の公示 バタースト会長(pp.1)
 8名の新理事を選ぶ2000年の選挙においては、過去最大数の21名が立候補しており、全会員による郵便投票が行われる。新理事の任期は本年より2004年迄である。選挙後、半数交代の新理事会は、本年10月EuroGeo2会議中、イタリアのボローニャで開催される。
 21名の理事立候補者は次の通りである。Brau(独), Cowland(中国、香港), Feodorov(ルーマニア), Fetting(米), Garcia-Mina(スペイン), Kamon(日本), Lafleur(加), Lee(韓国), Lopes(ポルトガル), Maugeri(伊), Myles(英), Paul(英)*, Rathmayer(フィンランド), Sadlier(豪), Sanchez(スペイン), Scuero(伊)*, Varma(印)*, Watn(ノールウエイ), Watts(英), Zanzinger(独), Zornberg(米)。pp.2-6にはその略歴と写真が掲載されている。(訳者註:*は現理事。 日本からは 嘉門雅史 京都大学教授が立候補している。IGS会員には本部から投票用紙が既に送られてきているはずである。郵便投票の締め切りは8月31日本部到着なので、遅くとも8月半ばには航空便で発送されたい。投票用紙の Masashi Kamon の左側の欄内に数字1を記入することを忘れないようお願いしたい。その他については別途指示があるのでご注意いただきたい。)
 昨年暮れには17番目のIGS支部として、スペイン支部が誕生した。現在ペルーとトルコで新支部結成の動きがある。

IGS学生会員奨励賞(pp.6-7)
 IGSは昨年、学生会員奨励賞を新設した。最初の賞は1999−2000年の期間の業績を対象に、各支部から1名推薦された大学院生(35歳以下)に授与することとする。学生会員奨励賞の内容は1000米ドルであるが、これは国際会議参加のための費用として使用しなければならない。アジアの7支部と北米支部の受賞者は、GeoAsia2000会議(GA2000:5月29−31日、マレーシャのセランゴール)に参加することが条件であり、欧州・アフリカ・南米の9支部の受賞者は、EuroGeo2会議(10月15−18日、イタリアのボローニャ)への参加が前提となる。各支部はそれぞれの会議の30日前までに、受賞候補者をIGS事務局に届け出なければならない。第2回の学生会員奨励賞は、2001−2002年の期間の業績に対し、2002年9月に仏ニースで開催される第7回国際会議への参加を条件に授与される予定である。

IS Kyushu 2001 (補強土に関する国際シンポジウム)(pp.7-8)
 これは1988,1992,1996年の3回、福岡において開催され、いずれも大成功を納めたもので、今や世界的な定評を得ている国際シンポジウムである。第4回に当たるこのシンポジウムは、特に補強土に関する試験・設計についての世界的な標準化の動きや、新設計法などに焦点が当てられるものと期待されている。開催時期:2001年11月14−16日、開催地:福岡市、論文要旨提出締め切り日:2000年9月30日、連絡先:落合英俊・九州大学教授(組織委員会委員長)

11ARC特別セッション「アジアにおける補強土工法」開催報告(pp.8-9)
 ソウルで開催された第11回国際土質地盤工学会アジア会議(11ARC)に於いて、1999年8月19日、ジオシンセティックスおよび補強土に関する技術委員会No.9(TC9)によって、標記の特別セッションが開かれた。これには約100人の参加者があり、盛況であった。なお、提出された報告は全て、11ARCのスペッシャル・ボリュームとして出版されている。当日は、落合委員長の開会挨拶の後、桑野教授の司会の下、次のような6編の報告が行われた。1)Guler「トルコにおける補強土の現状」、2)Madhav「インドにおける補強土の研究と実務」、3)Lawson「アセアン地域におけるジオシンセティックスによる補強土工法」、4)Yeo「香港におけるジオシンセティックスの適用」、5)Cho&Shin「韓国におけるジオシンセティックスと補強土工法の適用」、6)Tayama>&Kawai「日本におけるソイルネイリングの現状と展望」。この後、Bergado(タイ)、Uchimura(日本)、Yoo(韓国)三氏による3篇の論文が発表され、さらにはディスカッション・セッションに移って活発な質疑応答が行われた。セッション終了後には、IGS韓国支部による歓迎夕食会が開催された。

Geosynthetics International および Geotextiles and Geomembranes(pp.9-10)
 標記の2誌は、共にIGSの学会誌と公認されているものであり、両誌共に掲載論文と購読者の募集を行っている。また、1999年前半に発行された3冊の論文のタイトルと著者名とが掲載されている。

法人会員紹介(pp.11)
 (訳者註:このページは法人会員の自己紹介のために設けられているもので、掲載は無料である。原稿作成要領については、編集長に連絡されたい。一度に3社までは掲載する方針であるが、今回はマッカフェリ社のみである。我が国の法人会員が、もっと積極的にこのスペースを利用することを望みたい。)

ジオシンセティックス関連の会議リスト(pp.12-13)
 23件の会議についての開催日、開催地、連絡先、等の簡単な情報が掲載されている。