IGS NEWS 抄訳


VOL.15,No.3,NOV.1999

(室蘭工業大学工学部/木幡行宏)

2000〜2004年IGS理事候補の公募申請期限は2000年1月31日(pp1〜2) Bathurst会長
 IGSの会則では、2年ごとに理事の半数の公選を規定している。郵送無記名投票による選挙は、4年の任期満了の理事を対象として2000年5月に行われ、新理事は2000年7月から就任する。以下の8名の理事が2000年6月に任期満了となる。赤木理事(日本)、Christopher理事(米国)、Chung理事(韓国)、Lawson理事(マレーシア)、Lafleur理事(カナダ)、Paul理事(英国)、Scuero理事(イタリア)、Varma理事(インド)IGSの会則では、Bathurst教授とCazzuffi氏は、それぞれ会長、副会長であるので自動的に理事会メンバーとなる。彼らは2000年に再選のための立候補はしない。さらに、会則では2期連続で理事を勤めてよいことを規定している。今回は、Chung理事、Lafleur理事、Paul理事、Scuero理事、Varma理事が該当する。選ばれるのは8人の理事メンバーで、IGS会員のみが理事の資格を有する。候補者は、年1回開催される理事会に出席可能でなければならない。

IGSニュースの編集者がDavid Elton博士からKarina Labinaz女史へ(P2)

 IGSニュースは、IGSおよび支部の活動をIGS会員およびIGSコーポレート会員に知らせるための重要な手段となっている。したがって、IGSニュースの編集者は、情報を集め、ニュースレターを制作し、年3回、会員への時宜を得た配信を保証するという責任を負っている。IGSにとっては幸運にも、David Eiton博士が、過去5年問、熟練した、熱心に、そしてユーモアたっぷりにこの作業を行ってきた。Eiton博士が4年の任期を1年間延長して編集者を勤めることに同意したことが、lGSにとって大変幸運であった。IGSは、Eiton博士およびご家族のIGSへの長年の尽力に対して、感謝決議を行うものである。今号から、Karina Labinaz女史がIGSニュースの新しい編集者であり、今後、4年問、編集者をお引き受け頂けることは喜ばしいことである。彼女は、カナダ、オンタリオ州キングストン市のクィーンズ大学で地盤環境工学を学び、ジオシンセティックスについての多くのプロジェクトに関する業務を、カナダ軍大学、地盤調査グループで行っていた。Labinaz女史は、1995年創設のIGS論文集、Geosynthetics lnternational の制作編集者として、多くのIGS会員に知られているところである。

IGS会員に対する功労賞(pp.2〜3)

 現在、IGSには、IGSに対する特別な尽力を表彰する2つの方法として、名誉会員とIGS賞がある。これらの賞はめったに与えられない。名誉会員の場合、この賞はずば抜けた手法でIGSに尽力を尽くした会員のために用意されており、その尽力は、全体的な危機的重要性でなければならない。IGS賞は、一般的に、学会にとって重要な役目を演じた会員に与えられる。新設された功労賞は、次の要件を満たす場合に授与される。●役員として長年、IGSに貢献した場合、●IGS理事メンバーとして、期間中にIGSにとってこの上なく重要な事案を実行し、長年、IGSに貢献した場合、および●IGSの機能および将来にとって、決定的な業務を実行したIGS会員。

IGS郵便無記名投票結果一学会会則(p.3)
1999年7月23日に、事務局は会員に学会会則を含む無記名投票用紙を郵送した。9つの条項、すべてが会員によって承認された。締切りの1999年9月15日までに受け取った有効投票数は、633で、lGS会員の40%であった。一般に、学会の本質的な運用に対する修正を要請したいくつかの会則の問題を無記名投票で提出した。たとえば、総会での定足数を確保することは困難になりつつある。無記名投票では定足数を会員の40%から25%に削減することを提案した。これは定足数不足による総会の未成立と学会業務を管理するための緊急特別総会の招集を減少させるであろう。他の案件は、スイスから米国へのIGS本部の移転の承認であった。学会事務局は、米国に移転され、米国への学会の登記は、財政の管理と運用を平易にすることだろう。三番目の重要案件は、将来の学会会則の変更に対する承認方法としての郵便投票の設立であった。

IGSヨーロッパ活動委員会(EAC)(p.3)
・ユーロジオ2
イタリア、ボローニヤで開催されるユーロジオ2(2000年)会議の準備は順調である。
・ユーロジオ3
 IGSの規定にしたがって、IGSヨーロッパ支部は、2004年のユーロジオ3のホストを募集している。ユーロジオ3は、支部がない国で開催されるかもしれないが、その場合にはIGSと協力して喜んで会議を組織する。名乗りをあげる国においては、IGS幹事、Stevenson氏に連絡してください。2000年2月29日までに、立候補意思表明の提出書類一式を提出してください。現在、ドイツ支部が、ホスト国として名乗りをあげるための準備中である。会議開催地としてミュンヘンが提案され、すでにドイツ地盤工学会によって承認されている。


IGS教育委員会一活動報告(p.4)
・FHWAコースノート
 FHWAコースノートが、北米を除いた各支部に複製され郵送された。追加コピーは、教育者のために作成することが許される。
・FHWAスライド
 IGS教育委員会のJim Paul委員長が、現在、全録のFHWAスライド(約1000枚)のコビー 一式を保有している。予想通り、スライドは、ユーザーが初心者で、多くの特徴的なケースヒストリーについての情報を持たない場合には、とりわけ有益なものではない。しかし、質は奇せ集めだが、特殊なスライドを望んでいる会員にとっては、極めて有益な資産となる。スライドは、以下に示すミニレクチャーでの説明に有益であることを期待する。
・ミニレクチャー
 現在、多くの原稿が査読を通りつつあり、来月内には最終版の収集を開始できることを期待している。CD-ROMへの移植は、技術を試すためと作業の最も能率的な方法を見つけるために早急に行われる。現実的な発刊日は、当初の1999年12月よりはむしろ、2000年5月である。
・謝辞
 「ジオシンセティックスを有する擁壁」と題するCD-ROM講演(2回日で全くの個人的な努力による)を無料で各支部に提供してくれたことに対して、Gourc氏に格別の謝意を表します。


2006年開催予定の第8回ジオシンセティックス国際会議一主催を募る(p.4)
 IGSは、2006年開催予定の第8回ジオシンセティックス国際会議の運営を組織し、主催することに関心がある支部あるいは団体を歓迎している。ホスト国として興味がある支部あるいは団体はぜひ、IGS幹事にご連絡ください。

IGS支部報告(pp.4〜7)

イギリス支部
 新しいシーズンに入り、イギリス支部は活発で元気である。新シーズンの初会合はオックスフォード大学で10月7日に開催された。イギリス支部は、ゆっくりではあるが成長しており、現在、個人会員約100名、30のコーボレート会員を有する。財政的には、健全で黒字を保持している。昨年、第1回目として、コーポレートスポンサーの夕べを開催した。これは、軽食を伴う懇談会であり、大成功であった。広報については、イギリス支部の雑誌、「Down to Earth」が、読みやすい書式で会員に有益な情報を提供している。IGSへの関心を引くために、ホームページは継続している。教育は、ゆっくりではあるが、イギリス支部を拡大する重要な領域である。ジオシンセティックスのより一般的な理解と興味を発展させる手助けのために、支部では、実務を行っているコンサルテイングエンジニアと協力して、ジオシンセティックスの製品、形状、設計の考え方や地盤への設置方法から主な特徴を簡単に要約することによって、聴衆者の欲求を刺激するためのツーリングレクチャーを企画中である。
・ブラジル支部
 IGSブラジル支部の1999年4月〜8月までの活動を報告する。ブラジル支部では、ブラジルにおける土木工学へのジオシンセティックスの適用に関する普及活動を継続している。1999年10月20〜22日にリオデジャネイロで開催された第3回ジオシンセティックスブラジルシンポジウム/第1回ジオシンセテイックス南米シンボジウムの運営を行った。また、ジオシンセティックス短期講習会もIGS一ブラジル会報と同様に定期的に開催された。以下にそれぞれの活動内容(詳細は省略)を記す。短期講習会(1999年4月と6月の2回開催)、IGS一ブラジル会報、ジオシンセティックス分野における「工学と施工」の刊行に関するお知らせ、今後の予定と活動について。

・日本支部
 以下に1998年〜1999年の日本支部の活動を報告する。日本支部は、ゆっくりとではあるが、年問活動と会員数を増大させている。これは、日本の不景気の深刻な影響に対処しなければならない支部の中心的メンバーによる大変な努力によるものである。日本支部の定期的なジャーナルが刷新され、年次シンボジウムの規模と内容が著しく拡大された。現在、245名の個人会員と24のコーポレート会員および71名の学生会員を有する。定期刊行物は、ジオシンセティックス技術情報と国内シンボジウム論文集および日本支部会員名簿である。国内シンポジウムは、1998年12月に開催され、短期講習会が1998年8月と1999年6月に開催された。IGS日本支部賞が、ジオシンセティックスの開発と使用法に学術的あるいは技術的に最も貢献した人のために創設された。日本支部のホームページが新設された(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jcigs/)。
 技術委員会の活動として、ジオテキスタイル技術委員会では、ジオシンセティックスの開発と使用法、排水材、ジオシンセティックスの試験方法に関する最新技術報告を取りまとめた。また、ジオメンブレン技術委員会では、ジオシンセティックスの開発と使用法、特に、遮水材としてのジオメンブレンの最新技術報告を完成し、出版に向けて準備中である。


・ルーマニア支部
 以下に、1999年のルーマニア支部における活動を報告する。ルーマニアジオシンセティックス協会の総会が、1999年1月28日に開催された。1998年度の活動報告、1999年度の活動計画および協会名称と理事会に関する問題が議論された。協会名は、「ジオテキスタイルとジオメンブレンルーマニア協会」から「ジオシンセティツクスルーマニア協会」に変更された。また、新理事会メンバーが決定した。「新材料一現代技術、施工におけるジオメンブレンとジオシンセティックスクレイライナー」と題するセミナーが、1999年3月15,16日に開催された。他に、不織布に関するセミナーを2回、討論会および見学会をそれぞれ1回、開催した。

ジオシンセテイツクス2001論文募集(PP,7〜9)
 概要の提出期限を、2000年1月21日まで延長。
 元来のフィルター材から今日のすべての材料まで、ジオシンセティックス材料は、施工技術の改良ととに、複雑な地盤工学的問題に対して、革新的、経済的、技術的な問題解決法を提供している。ジオシンセティックスの技術的な有効性は、何千ものケースヒストリーに記録されている。ジオシンセティックス2001会議は、その性能と経済的効用を示す機会である。技術的なプロジェクトを設計する際に、設計者は、経済性、性能、施工性を考えなければならない。それゆえ、著者には、複雑な問題を解決するためのジオシンセティックス使用法の刷新や詳細、ジオシンセティックスの使用法の付加価値あるいは費用便益の確立、およびそれらの使用法から導かれた施工の改良点を示すことが望まれる。材料の範囲は、ジオテキスタイル、ジオメンブレン、ジオグりツド、ジオネット、ジオコンポジット、ジオシンセティックスクレイライナー、浸食制御材料など、すべてのジオシンセティックス材料が含まれる。会議では、展示会、プレ小講習会、ツアーおよび性能と経済性に関する特別招待講演が同時に行われる予定である。


ジオシンセティックスアジア2000 (P.9)
 2000年5月29〜31日に、マレーシア、セランゴール州ダルルェーサンで開催される。主催は、マレーシアエ学会とIGS東南アジア支部である。

第4回地盤改良ジオシステムに関する国際会議 (p.1O)
 2000年6月7〜9日に、フィンランド、ヘルシンキで開催される。主催はフィンランド地盤工学会で、国際地盤工学会のTC-17地盤改良およびIGSの後援である。

以下、紙面の都合上、内容を割愛させて頂くが、下記の項目について、記述されている。

I-Corp International 社がホームページ(www.geosynthetica.net)を開設 (P1O)
IGS公式誌"Geosynthetics International" (p.11)
IGS公式誌"Geotextiles and Geomenbranes" (P.11)
行事予定 (pp.12〜13)
新編集者より (p.13)


 

※IGSニュースは、下記から電子ファイルでダウンロードできます。
http://www.geosyntheticssociety.org/
(左のフレームの「IGSNews1etters」からリンクされています。)