IGS NEWS 抄訳

(IGS日本支部編集委員/大倉史郎)

VOL.13, NO.3, NOV.1997

第6回IGS大会の日程について(p.1〜2)

3月25日(水) サッカーゲーム、カーナー博士によるジルーレクチャー、テクニカルセッション
19:30からレセプション
3月26日(木) ロウ教授の基調講演、テクニカルセッション、16:00から展示会がスタート
3月27日(金) 龍岡教授の基調講演ワークショップ、展示会、ポスターセッション
3月28日(土) マックゴウン教授の基調講演、テクニカルセッション、展示会、閉会レセプション
3月29日(日) 現場見学会、ゴルフ

同じ期間中にIGS関係の会合が次の通り計画されている。

3月23日(月) 09:00〜17:00 IGS役員会
3月24日(火) 09:00〜17:00 IGS理事会
3月27日(金) 15:30〜18:00 IGS総会
3月27日(金) 18:00〜19:00 IGS理事会
3月27日(金) 19:00〜21:00 法人会員レセプション
3月28日(土) 12:00〜13:00 支部長昼食会
3月29日(日) 07:00〜08:00 IGS役員会
3月29日(日) 08:00〜10:00 IGS理事会

IGS通常総会の招集(p.3)

前述の如く、3月27日(金)15:30からIGS表彰のセレモニーにつづいて、IGS通常総会が開催される。主な議題は次の通りである。

1. 会長、事務局長、財務担当役員の報告と承認
2. 活動計画の承認
3. 会長、副会長の選出理事選挙(郵便投票)結果の発表
4. 第8回IGS大会(2006)と次回総会の日程、開催場所の選定

学生メンバーについて(p.4)

IGSでは、学生メンバーの入会を奨励するため、国別の支部の中で、IGSメンバーである指導教官の下で学生をグループ化することをすすめている。指導教官の主たる任務は会費の徴集と名簿の整備である。これによって学生メンバーは各種の恩典を受けられる。国別の支部があるところでは、学生会費は支部でキープして使用できる。(スティーブンソン事務局長)  

Sardinia'97におけるトピックス(p.3〜5)

昨年10月開催された第6回ランドフィルシンポジウム−Sardinia'97のワークショップの中から次の2つのワークショップがロウ教授によって紹介されている。
・ ランドフィルのカバーについて−現場の気候や廃棄物の種類に応じて柔軟に対応することができる設計基準、クレイまたはGCLが乾燥や木の根の成長でひび割れをおこす問題、水やガスがたまり圧力が増加する問題などが論議された。
・ ランドフィルの排水について−排水材の種類や使い方、目詰まりの問題を中心に論議がすすめられた。  

インドにおけるジオシンセティックス(p.6〜7)

インドはIGSでは5番目に結成された支部で、結成以来ジオシンセティックスに関する知識や情報の普及に大きく貢献している。特に近年、ジオセンティックスアジア会議'97を開催し、アジア活動委員会の結成にも主導的な役割を果たした。また、インドでは天然繊維製のものも含めあらゆる種類のジオセンティックスが生産されている。(スティーブンソン事務局長)  

インド支部レポート(p.7)

ニュースブレティンの発行、アジア活動委員会の結成を行ってきた。今後の活動としては、文献目録、ジオテキスタイルダイレクトリー、ジオシンセティックス環境工学の出版を予定している購読可能なインド支部出版物が紹介されている。  

Geosynthetics'99論文募集(p.7)

概要提出は昨年12月で締め切られたが、第一次論文提出期限は本年8月7日である。  

初めてジオグリッド補強土(GRS)橋脚による鉄道橋(p.8〜9)

初めての試みとして、GRSの橋脚、橋台に支持された長さ16.5mの鉄道橋が2本、福岡市内に建設され、1997年8月3日から営業運転に使用されている。2〜4輌編成の列車(1輌当たり重量30〜40トン)1日に125本通過しているが、列車の荷重による沈下は、橋脚で0.02mm、橋台で0.52mmである。この建設目的はコスト/パーフォーマンスが従来タイプに比して良好なことによるものである。(龍岡教授他)。  

南米におけるジオフォームの活用(p.9〜10)

チリ−南部のヴァルディミアで、南米で初めてと思われるジオフォームによる橋台の補強工事が1997年8月に実施された。この地域は、1960年の大地震の中心地で、軟弱地盤地帯としても有名なところである。町と空港を結ぶ205号線のカユンプ川にかかる橋の橋台の補強にEPSブロックによる補強土工法が採用され、成功を収めた。土の100分の1という軽量で、施工が非常に容易であったことが特筆される。EPSブロックをジオテキスタイルで包んだものもここで使用された。近年、チリの道路はエルニーニョによる大雨のため損壊がひどく、その補修にこれからEPSブロックが多く使われるようになるものと予想される。  

Sardinia'97のライナーテスティングワークショップ(p.10)

有機物汚染がジオメンブレンの膜を通して浸透する問題、その対策としてクレイまたはGCLの役割、ジオメンブレンの突き破りと保護レイヤーの効果、ジオメンブレンの経時変化など、広範囲なトピックスが討議され、結論として、もっと長期な観測の必要性が強調された。(カズフィ理事、ロウ前会長)  

河川、海洋でのジオシンセティックスに関する会議(p.10)

PIANC(Permanent Internationa1 Association of Navigation Congresses)の主催により咋年10月7日、フランスのレイムで開催され、主として欧州からの参加者が集まった。論文集は下記のところから入手可能である。(ジョーンズ会長) PIANC Genara1 Secretariat Graaf de Ferraris,11eme etage,Box3,B1d.Emi1eJacqmain156,B−1000Brusse1s,Be1gim Fax:十3225537155  

法人会員紹介(p.11〜12)

・ E&S Engineering Co.,Ltd.(韓国)
補強土工を得意とする会社で、1986年以来の補強土擁壁の施工壁面積は80万m2に達している。1994年にアメリカのPresto Product社からGeowebを導入し、韓国内で独自の設計、施工を行っている。代表的なものは、韓国東海岸のフェニックスパークリゾートの開発に当たって、この方式で施工した急勾配擁壁(長さ200m、高さ6−14m)である。

・ Geofe1t G.m.b.H(オーストリア)
1994年に設立された比較的新しい会社であるが、在来タイプのジオテキスタイルからジオメンブレンに至るまで、殆どの種類のジオシンセティックスを手がけている。これらの製品は提携メーカーにより、IS09000にもとづいて生産されている。オーストリアのリンツに本社があり、別にドイツ向けのオフィスとシンガポールに合弁会社がある。  

Geosnthetics Internationa1(p.13)

1998年はじめ頃に地震工学におけるジオシンセティックスの特集号の出版を予定している。年間6回の発行で、IGS個人会員には、US225ドルが129ドルに割引きされる。  

Geotextiles & Geomembranes(p.13〜14)

この程ロウ教授(IGS前会長)が編集長に就任した。今まで通りIGS個人会員には80%割引の購読料が適用される。又、会員は本誌を論文発表の場として利用できる。  

予定されている国際会議など

・ 6th Internationa1 Conference on Geosynthetics ( At1anta, Georgia, USA,25−29 Mar., 1998 ) ・ Geosynthetics'99 ( Boston, MA, USA, 28−30 Apr., 1999)